日本の樹木


南天


メギ科ナンテン属。常緑低木。中国原産で日本では東海道から近畿以西の本州、四国、九州の暖地の山地渓間に自生している。また、古くから庭に栽培され、品種も多数ある。高さは2m~5mほどになり、幹の先端にだけ葉が集まって付く独特の姿である。先端の葉の間から、花序を上に伸ばし、初夏に白い花が咲き、晩秋から初冬にかけて赤色の小球形の果実をつける。実を乾燥させたものには「せき」止めの効き目、葉には「ナンジニン」という成分を含み、殺菌効果がある。その他に 福寿草の花と南天の実とセットで「難を転じて福となす」という縁起物の飾り付けがされることがある。無病息災を願う「南天の箸」もある。防火厄除けとして庭先や鬼門にも植えられる。京都の金閣寺の床柱は、南天の材を使っている。

なんてん

なんてん

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ドウダンツツジ(燈台躑躅、満天星躑躅)

 

>躑躅(つつじ)科ドウダンツツジ属。学名 Enkianthus perulatus である。落葉広葉樹。低木で大きくても3m程である。本州、四国、九州の温暖な岩山に生えるが、もともと伊豆半島以西の山地に自生する日本原産の落葉性のツツジである。庭木や植え込みとして植えられ、寒冷地でも耐えるが、関東以西の温暖な地に多く植えられる。葉が出てから約1週間後ぐらいに開花時期を迎え、4月上旬~5月中旬頃である。花序は散形花序である。花は、白色、釣り鐘のような感じで、5mm程の大きさでスズランに似たかわいい花である。葉は、菱形に近く、大きさは通常約2cm、大きなものは、約5cmになる。ツツジ科の特徴として根が浅いので、乾燥に弱いが、新緑、花期、紅葉とみどころが多い。特に紅葉は真っ赤になり、とても美しい。

ドウダンツツジ

ドウダンツツジ

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アメリカフウ(亜米利加楓)

 

別名、モミジバフウ(紅葉葉楓)マンサク科である。 落葉高木であり、高さ20メートルにもなる。北米中南部~中米原産で、日本には大正時代に渡来し、街路樹や公園木として植栽されている。フウ(楓)は中国・台湾原産であり、葉が3裂するが、モミジバフウはモミジによく似ているので、モミジバフウの名がある。「楓」という字を「かえで」と読みがちですが,フウもモミジバフウもマンサク科であり、イロハモミジ(いろは紅葉)やイタヤカエデ(板屋楓)などはカエデ科である。葉の長さは12~18cmで5~7裂する。花は4月頃に咲き、雄の花序は長さ5~8cm、雌の花序は球形で垂れ下がる。枝にコルク質の稜(翼)ができる特徴がある。

アメリカンフウ アメリカンフウ
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カンレンボク(旱蓮木)

 

ミズキ目ヌマミズキ科カンレンボク属、樹高30メートルにもなる落葉高木。原産地は、中国南部、日本には大正時代に渡来、庭木や街路樹として植栽。葉は互生、長さ12~28センチの長楕円形で光沢があり、葉脈がはっきりしている。夏に咲く花はギンネム(銀合歓)に似ており、淡黄色である。10-11月に黄緑色をした球形の集合果をつけ、直径3センチほどの球状の房となり、まるで小さなバナナの房のようである。用途は、家具等の加工材、製紙材であり、果実、根、茎葉には抗癌効果があり薬用とされていた。また、抗がん効果があることから、英名ではCancer tree、Tree of Life、Happy treeといい、中国では生命力が強く果実が多数成ることから子々孫々繁栄を表す喜びの木ということで、キジュ(喜樹)と呼ばれている。

カンレンボク カンレンボク
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シシユズ

 

ミカン科ミカン属の常緑低木。
中国原産で、奈良時代に渡来した。 漢字表記は「獅子柚子」、鬼柚子、ジャガタラユともいう。「ぶんたん」の仲間で、高さは3~4メートルになる。5月から6月ごろ、芳香のある白色の花を咲かせ、果面に大きな溝があり、普通のユズよりも、ごつごつして大きく直径20センチ以上、重さは1キログラムくらいにもなる。果肉は酸味が強く、生食にはむきません。ジャムやマーマレード、ゆず酒などに利用される。

ししゆず ししゆず
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シダレエンジュ(枝垂れ槐)

 

マメ科クララ属の落葉高木。 中国原産のエンジュの変種であり、日本へは仏教と相前後して渡来したものと推定される。 古来、中国では槐は縁起のよい木とされているが、中でも変種の枝垂れ槐はその最高種とされ、 庭木として珍重されてきた。また、枝垂れ槐はそのままでは立ち上がりにくいので、直立するエンジュの適当な高さに接木して庭木に仕立てるとのことである。葉は奇数羽状複葉で、互い違いなっている。小葉の形は卵形である。 開花時期は7-8月で、マメ科に特有の淡いクリーム色の蝶形花が付いている。10-11月には数珠状にくびれた豆果をつける。花を乾かしたものは、煎じて止血薬にする。

しだれえんじゅ しだれえんじゅ
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キササゲ

 

ノウゼンカズラ科の落葉高木。樹高5-10メートルになり、原産は中国とされるが、日本各地の河川敷など、湿った場所に野生化した帰化植物である。 生薬名で梓実(しじつ)と呼ばれる。日本で「梓(し)」の字は一般にカバノキ科のアズサ(ヨグソミネバリ) を指しているが、本来はキササゲのことである。花期は6-7月で、直径2センチほどの薄い黄色の地に赤紫色の斑紋がある花を咲かせる。 花が終わると急速に果実が生長し、長さ30cmほどのひも状となる。この果実がササゲ(大角豆)に似るのでキササゲ(木大角豆)と名付けられたのである。 果実は利尿薬として使われるが、伝統的な漢方薬ではほとんど使わず民間薬的なものである。

きささげ

きささげ

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ニワナナカマド(庭七竈)


学名 Sorbaria kirilowii 英名 Giant false spiraea
バラ科ホザキナナカマド属の落葉低木。中国北部、河北・山東省から内モンゴル自治区、青海省にかけて分布している。 別名を中国名に因んでチンシバイ(珍珠梅)という。秋に美しく紅葉する「ナナカマド」とは、異なる種類の植物である。樹高2-4メートルになり、涼しげな緑の葉を背景に可愛い白い花涼しげな緑の葉を背景に可愛い白い花を6-8月につけ、花房の径は20センチ位になる。剪定をすることによって、秋まで花を咲かせる。葉は奇数羽状複葉で披針形の小葉が7~11対つき、葉縁には内側に曲がった重鋸歯がある。果実は円柱形の袋果で、秋に熟す。庭木として植栽されている。

にわななかまど

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カラタネオガタマ


常緑高木 モクレン科 中国原産で明治時代初期に渡来、モクレン科のなかでは最も小さく、オガタマと比較して木も小さく、樹高が3~4メートルである。 和名はトウエガタマという。花はとても甘い香りがして、この香りがバナナに似ているためねバナナノキともいわれる。 一般的に花の色は黄褐色、花径は3センチメートルほどである。淡紫色の入ったポートワインという品種もある。 耐寒性がやや弱く、そのため北海道や東北地方では栽培が困難であり、暖かい地方の神社の境内や庭木などで植えられている。


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アーモンド


落葉高木。樹高約5メートルになる。原産地はアジア西南部である。現在は南ヨーロッパ、アメリカ合衆国、オーストラリアなどで栽培されている。アメリカ合衆国のカリフォルニア州が最大の産地である。国内では小豆島などで栽培されている。和名では扁桃と呼ばれている。 耐寒性が高いため、多くの地域では屋外でも越冬可能である。3月~4月に葉のない枝から、桜の花によく似た薄ピンクの美しい花を咲かせる。花柄が非常に長い桜の花と違いアーモンドは花柄が非常に短く、枝に沿うように花が咲く為、桜色・桃色の花の品種の場合は桃の花そっくりである。果肉は薄く、熟せば開裂するので、中の種を炒めて食用にする。収穫は9月下旬である。また、果実が自然に落下することはないので、実の収穫は木を「ツリーシェイカー」と呼ばれる機械で揺さぶり収穫する。日本では果実が熟す時期が梅雨時となるため、腐敗したり虫に食われたりさせないため、果肉が割れた時点で収穫する。


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サンシュユ(山茱萸)


ミズキ科サンシュユ属。落葉広葉小高木。別名ハルコガネバナ(春黄金花)、アキサンゴ(秋珊瑚)と呼ばれる。 樹高は5~7メートルになる。原産国は、中国、朝鮮であり、日本では、東北以南に分布している。葉が出る前に花が咲き、四弁花で外側に巻くように咲く。春に咲く花は、黄色い小花を20~30個集合して散形花序に咲かせる。秋には赤い果実を多数つける。また、江戸時代に薬用植物として中国や朝鮮から渡来し、果肉に含まれるイリドイド配糖体等の成分が滋養強壮の効果があるとして漢方薬に配合されている。

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サザンカ (山茶花)


学名:Camellia sasanqua ツバキ科ツバキ属 イワハナビ(岩花火)、ヒメツバキ(姫椿)、ヤブサザンカ(藪山茶花) などの別名がある。原産国は日本、国外では台湾、中国、インドネシアなどに分布しています。ツバキ科の植物は熱帯から亜熱帯に自生しており、ツバキ、サザンカ、チャは温帯に適応した珍しい種であり、日本は自生地としては北限です。樹高は50~1200cmになり、花の無い時期に咲く貴重なツバキ科ツバキ属の耐寒性常緑高木です。野生の個体の花の色は部分的に淡い桃色を交えた白ですが、植栽される園芸品種の花の色は赤から白までいろいろとあり、同属同科のツバキ(椿)と似ています。開花期:10月~翌年2月です。ツバキとの見分け方は、花弁がバラバラに散るのがサザンカ、ツバキは花がまるごと落ちます。またツバキと同様に、実がなり、油も採取されます。


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カクレミノ(隠蓑)


ウコギ科カクレミノ属。常緑小高木。高さ5-7メートル。和名の由来は、三裂した葉の形が御伽噺の「かくれみの」に似ているところからついたと言う説と葉が密に付いて「着ると姿が隠せる簑」に見立てたものであると言う説がある。分布は、本州、関東地方以西から四国・九州で、朝鮮南部・台湾にも生育する。6-9月ころ目立たない小さな黄緑色の5弁花を咲かせる。また1本の木にいろんな形の葉がつき、樹液中に漆と同じ成分を含むため、体質によってかぶれることがある。葉は幼苗の時、切れ込みのない葉であるが、幼木では深く3~5裂する。生長するにつれ、切れ込みは浅くなり、全縁の葉と3裂した葉が混ざるようになる。先端につく葉は葉柄が短く、切れ込みが浅いが、それより下についている葉の葉柄は長く、上の葉と重ならないようになっている。下の葉ほど切れ込みが深い傾向がある。大きく生長した葉では、全縁で長楕円形の葉ばかりとなる。このような全縁の葉がつく状態にまで生長したものは花を付け、実をつけるようになる。果実と花が同時に見られる。

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